ナイアシンはビタミンB3と呼ばれており、ビタミンB群に分類されています。ビタミンB群は水溶性のビタミンです。
ナイアシン(ビタミンB3)の素晴らしい健康効果 vol.1
〜寿命延長、花粉症、二日酔い、統合失調症、うつ、不眠、脂質異常症、ダイエット、アンチエイジング〜
ナイアシンには素晴らしい健康効果がたくさんあります。脂質異常を改善して心血管疾患を予防したり、睡眠障害、うつを改善したり、血流改善してアンチエイジング効果もあります。
アルコールの代謝にもかかわるので二日酔いを防いだり、アルコール依存症にも効果があります。解毒効果がありますので、睡眠薬や抗不安薬の依存症からの離脱にも有効だと言われています。アレルギーを抑えるので、花粉症や喘息の症状も緩和します。
それらを総合すると、健康寿命がかなり伸びると予測されています。ぜひ、すべての方に毎日ナイアシンのサプリメントを飲んで頂きたいと思います。
ナイアシンにはフラッシュ(皮膚が紅潮する)という副作用があります。
ヒスタミンを放出させる働きによるもので、私はこれは副作用ではなく、作用だと捉えています。けれどもこの症状が出るために、1回飲んだだけで、こんなひどい薬は飲めない!と服用をやめてしまうもったいない人がたくさんいます。
とてももったいないことです。
ぜひ、ナイアシンについてよく理解し、安心してのみ続けるようにしてください。
ナイアシンについて
ナイアシン(ニコチン酸)とナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)の2種類があります。
ナイアシンはペラグラの特効薬として知られており、抗ペラグラビタミンとも呼ばれています。また、ナイアシンは、HDL(善玉コレステロール)値を上昇させることによって心血管系リスクを下げる、関節炎の痛みと炎症の予防、うつ、不安症とアルコール依存症を含む種々の精神的疾患の治療に対する効果など、様々な利点を持っているのです。
PUBMEDで検索をすると、2019年5月時点で、「ニコチン酸」として発表された論文の数が45000を超えていることからもナイアシンが非常に注目を集めている栄養素であることがわかります。
ナイアシンを多く含む食品
全粒穀物、新鮮な果物・野菜、肉、魚類、卵、マメ類、ナッツ類、いちじく、プルーンをはじめ、多種多様な食品から摂ることができます。
ナイアシンの歴史
ペラグラ
スペインの内科医Casalが1735年にライ病と区別して「バラ病」という名前で報告をしたのがペラグラの発見といわれています。その後、1771年にイタリア語の「荒い皮膚」という意味のペラグラという名前で報告されました。
そして、ペラグラはトウモロコシの普及とともに全世界に急速に広がりました。
米国ではSearcyがイタリアの医学書を調べて1906年に精神病院の88名のペラグラ患者について報告したのが始まりです。ただし、このころは伝染性の疾患であると考えられていました。
ビタミンの命名者であるポーランドの生化学者カシミール・フンクは1911年に米ぬかからビタミンB1の分離に成功し、その後さらに米ぬかからナイアシンも分離しました。彼はペラグラは栄養欠乏症であるという説を発表し、その後、米国公衆衛生局のGoldbergerらがペラグラの解明に乗り出しました。孤児院におけるペラグラでは患者さんと接する医師や看護師には病気の人がいないことから、伝染性ではないと主張しました。そして摂っている食の違いに気づき、子どもたちに良質のたんぱく質を与えたところ、ペラグラがあっという間に消失したのです。けれどもその後、予算の問題で再び食事が質素なものに変わると再びペラグラの子どもたちが増えたのだそうです。また、犬、ラットなどを使った実験により、ニコチン酸(ナイアシン)によりペラグラが治癒することが見出されました。
さらに、ナイアシンがなくとも、トリプトファンがあればペラグラにかからないこともわかり、トリプトファンからナイアシンが産生されることも示されました。
ナイアシン不足の症状
皮膚炎、粘膜症状、口内炎、口角炎、食欲不振、腸炎、頭痛、倦怠感、精神症状、認知症
ナイアシンの体内での合成
ナイアシンは外から取り入れるだけではなく、肝臓でトリプトファンから合成されます。
トリプトファン60mgからナイアシン1gが作られます。体内でその1.5%が作られるため、「体内で合成されない物質」というビタミンの定義にはあてはまっていません。
ナイアシンの摂取が足りないと体内の合成でたくさんのトリプトファンが使われることになり、必須アミノ酸であるトリプトファンが不足します。すると、トリプトファンから作られる神経伝達物質のセロトニン不足につながるため、精神的に落ち込んだりするのです。
トリプトファンからセロトニンが合成される時にナイアシン、ビタミンB6、マグネシウムが必要です。
トリプトファン ナイアシンの転換に影響を与える因子
不飽和脂肪酸の摂取はナイアシン転換率を上げることもわかりました。
エストロゲン、プロゲステロンもナイアシン転換率を上昇させます。逆に、高容量のたんぱく質摂取はトリプトファンからナイアシンへの転換率を下げることがわかっています。これはアミノカルボキシムコン酸脱炭酸酵素の活性が上がるためです。糖尿病においても転換率が低下します。
ナイアシンの種類とその効果の違い ナイアシンとナイアシンアミド
ナイアシンには、ナイアシンとナイアシンアミドがあります。この2つともがNAD(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)、NADP(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチドリン酸)を作り出します。これらは代謝酵素で、エネルギー産生に重要な役割を果たします。
ナイアシンは、ナイアシンアミドよりも、細胞内のNADの増加効果が高いこともわかっており、ナイアシンのほうがより効果が高いということになります。
次回は、ナイアシンの働きと健康効果について詳しく解説いたします。
※本記事は宮川路子先生のホームページ『宮川路子の水素栄養療法』にて掲載された『ナイアシン(ビタミンB3)の素晴らしい健康効果』を、許可を得た上で転載しております。https://eiyouryohou.com/?p=2718
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