(OMNS、2018年5月27日) 私が生まれ育った家庭では、薬代わりにビタミン剤を使っていたので、私は高用量のビタミンC摂取で疾患を防いだり治すことに大いに精通することとなった。今では自分の子どもいて、ビタミン剤は彼らの健康維持にも役立っている。読者の家庭でも同じことができると思う。私は医師ではないので、読者は必ずかかりつけ医と一緒に取り組むべきであるが、私がこれまでに受けたビタミンC関連の質問のうち、最もよく聞かれるものをいくつか選び、ここにその回答を紹介する。取り上げたテーマは、子どもへの使用法、妊娠中や授乳中の使用法、疾患を治すための使用法、ワクチン接種の副作用を防ぐための使用法などで、その他に、ビタミンCの用量設定、形態、摂取頻度に関する助言もしている。
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オーソモレキュラー医学ニュースサービスー日本語版
国際版編集主幹 | Andrew W. Saul, Ph.D. (USA) | |
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日本語版監修 | 柳澤 厚生(国際オーソモレキュラー医学会会長) | |
溝口 徹(みぞぐちクリニック) | ||
姫野 友美(ひめのともみクリニック) | ||
北原 健(日本オーソモレキュラー医学会理事) | ||
翻訳協力 | Wismettacフーズ株式会社ナチュメディカ事業G |
* 国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>は自由に引用・配信ができます。引用の際は必ず引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL(https://isom-japan.org/)を記載してください。
ビタミンCに関する質問とその回答
- Helen Saul Caseによる論評
- ビタミンCの用量設定
- どれくらいビタミンCを摂るべきか?
- ビタミンCを摂る頻度と用量をどうしたらよいかわらかないので教えてほしい。
- 私は2,000 mgのビタミンCを摂っているが、多すぎるか?
- ビタミンCをたくさん摂っていないのに、すぐ飽和状態に達するのはなぜか?
- アスコルビン酸ナトリウムでビタミンCを摂ると、ナトリウムを摂りすぎることはないか?
- アスコルビン酸はビタミンCではないと読んだことがあるが本当か?
- ビタミンC による治療論
- 風邪やインフルエンザを治すには、どれくらいのビタミンCが必要か?
- ビタミンCは皮膚反応を改善する可能性があるか?
- 感染症にかかっているが、どうすればよいか?
- ビタミンCが薬物中毒者の回復に役立つ可能性はあるか?
- 乳児・幼児・小児へのビタミンC使用
- 自分の子にはいつビタミンCを与え始めたか? また、どれくらい与えているか?
- 飲み込ませるために余分な砂糖を与えることなく、子どもにビタミンCを与えるにはどうしたらよいか?
- リポソームのビタミンCについてどう思うか? もし腸許容上限を指標として使うことができない場合、子どもにどれくらい与えるか?
- どうやって小さい子たちに高用量のビタミンCを摂らせているか?
- これまで見つけたどのビタミンCチュアブル錠にも砂糖と賦形剤が含まれている。どうしたらよいか?
- 十分なビタミンCが入っている子ども用のビタミンC剤を見つけることができない。子どもには何を与えているか?
- どうしたら親戚にもビタミン剤を摂らせることができるか?
- ビタミンCとワクチン接種
- ビタミンC: どの形態のものをいつ摂るべきか
- ビタミンC: 妊娠と授乳
Helen Saul Caseによる論評
ビタミンCの用量設定
どれくらいビタミンCを摂るべきか?
自分に最適なビタミンC用量を決める要素は一つ。健康か、ストレスがあるか、病気か、である。病気の場合、Robert F. Cathcart, III, MDの観察結果によると、「下痢を生じることなく患者が耐えられる(患者の体に受け入れられる)経口アスコルビン酸(ビタミンC)剤の量は、自身の疾患によるストレスや毒性に若干比例して多くなる」、そして「種類を問わずストレスが多い状態にあると、ビタミンCの使用が大幅に増える」。つまり、病気の程度やストレスが大きいほど、飽和状態(腸許容上限)に達するまでに、より多くのビタミンCを「体に入れる」ことができる、ということである。ガスが出たり、おながかゴロゴロ鳴ったり、若干軟らかい便が出るというのが腸許容上限の指標となる。ビタミンCをあまりにも多く摂ると、かなり軟らかい便が出ることになるが、いったん用量を減らせば解消する。腸許容上限に達した時が、ビタミンC量の追加をやめるサインとなる。その後もビタミンCは摂り続けるが、量と回数は減らす。もちろん、疾患の解消には数日かかることもある(不調の程度による)。一方、健康な時は、病気の時よりも、体が必要とするビタミンC量が少ないため、「体に入れる」ことができる量が減る。
私は、健康な時は、1日当たり8,000~10,000 mgのビタミンC剤を飲んでいる。ストレスがある時は、これよりずっと多い量を摂る。実際に病気になった時は、1日に100,000 mgまで摂ることもある。ノーベル賞を2度受賞しているLinus Paulingは、1日に18,000 mgのビタミンCを摂っていた。彼は、1日当たり6,000~18,000 mgの量を摂ることを推奨していた。Frederick R. Klenner, MDが健康な子どもを対象に推奨していた1日当たりの摂取量は、年齢×1,000 mgというもので、10歳以降は10,000 mgのままとしていた。病気の時は、これよりはるかに多く摂るよう推奨していた。我が家の5歳児の場合なら、健康状態が良い時は1日5,000 mgのビタミンCを摂り、病気の時は1日量が25,000 mgかそこらとなる。我が家では必ず、各自のビタミンC用量を何回かに分け、終日摂っている。「十分な量でこの物質(ビタミンC)を用いた時の効果によって経過が著しく改善される疾患は多い」とDr. Cathcartは述べている。彼は、ビタミンCの腸許容用量について、特定の疾患に関連させた重要な論文を書いている。それを読むための参照先を以下に示す:
「Vitamin C, Titrating to Bowel Tolerance, Anascorbemia, and Acute Induced Scurvy (ビタミンC、腸許容上限までの滴定、アナスコルベミア、および急性誘発性壊血病)」(http://www.doctoryourself.com/titration.html)
ビタミンCを摂る頻度と用量をどうしたらよいかわらかないので教えてほしい。
ビタミンCの用量設定は、慣れるのにある程度時間がかかると思う。私は、病気の時や、ストレスがある時などは、腸許容上限(飽和状態)に達するまでビタミンCを何回にも分けて摂る。腸許容上限に達してからも摂取は続けるが、量と回数は減らす。具体的に言うと、病気になった日は、最初に8,000 mg摂り、その後は、おなかがゴロゴロ鳴ったり軟便が出るという飽和状態の徴候が出るまで、1時間おきに2,000~4,000 mgずつ摂り続ける。いったん飽和状態になると、症状が多少残っている場合もあるが、症状も気分もよくなる。私は、症状が全くなくなるまで、飽和レベルの用量でビタミンCを摂り続ける。病気の程度によっては、数日かかることもある。健康な時の通常摂取量は1日当たり8,000~10,000 mgで、これを毎食時に約 3,000~4,000 mgずつ分けて摂る。(健康な時は一度に8,000 mg摂ると、間違いなくトイレに駆け込むことになるが、病気の時は極めて大量のビタミンCを「体に入れる」ことができるので、量を増やしても大丈夫である。)この至適用量は人によって異なると思われる。ビタミンCの用量設定のヒントをもっと得たい場合は、Tom Taylorによる記事「Vitamin C Material: Where to Start, What to Watch(ビタミンCの関連資料:どこから始めて、何に注意すべきか)」が役立つので、私ならこれをチェックする。http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v13n20.shtmlを開いて画面をスクロールし、「Quick-Start Procedures for Vitamin C (ビタミンCをすぐに始める方法)」を見てみよう。
私は2,000 mgのビタミンCを摂っているが、多すぎるか?
動物は、人間の体重に換算すると、1日当たり2,000 mgから10,000 mgに及ぶアスコルビン酸ビタミンCを体内で作る。造物主は皆どうかしているのか? 高用量のビタミンC摂取によって驚くべき効果が得られる可能性があることは、何十年にも及ぶ研究でわかっている。これと同じ質問を扱っている「About ‘Objections’ to Vitamin C Therapy (ビタミンC療法への「反論」について)」という記事では、他の疑問にも対処している( http://orthomolecular.org/resources/omns/v06n24.shtml)。
「ビタミン剤の一番の副作用は、十分に摂ることを怠ることである。ビタミン剤は驚くほど安全な物質である。」-Andrew W. Saul
ビタミンCをたくさん摂っていないのに、すぐ飽和状態に達するのはなぜか?
用量を減らすか、何回かに分け、1日中ビタミンCを摂り続けてみてはどうだろうか。マグネシウムの摂り方もチェックしよう。酸化マグネシウムは、サプリメントによく見られるマグネシウム形態であるが、吸収が悪いため、緩下作用をもたらす可能性が他より高く、それがビタミンCの飽和状態と混同されることがある。吸収をよくするため、我が家では、マグネシウムのサプリメントは何回かに分け食間に摂っている。サプリメント(我が家の好みはクエン酸マグネシウム)を飲むだけでなく、我が家では週2回、エプソムソルト浴をしている。「Magnesium Decreases Hyperactivity in ADHD Children(マグネシウムはADHD(注意欠陥・多動性障害)児の多動性を軽減する)」という記事で私は、マグネシウムとその安全性について、子どもへの使用を含め、さらに詳しく書いている(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v12n20.shtml)。
Carolyn Dean MD, NDによる記事「Magnesium (マグネシウム)」も見てほしい(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v13n22.shtml)。
アスコルビン酸ナトリウムでビタミンCを摂ると、ナトリウムを摂りすぎることはないか?
心臓専門医Thomas E. Levy, MDによると、アスコルビン酸ナトリウムに含まれるナトリウムは、「高血圧症に悪影響を及ぼすことも、血液量を増加させることもないようである」。これについてはhttps://www.peakenergy.com/health_ebytes/issue_9.phpに詳しく書かれている。個人的な話であるが、私や子どもたちは、アスコルビン酸ナトリウムとして相当量のナトリウムを摂る時は必ず、(カリウムを摂るために)果物と野菜をたくさん食べ、手作りの新鮮な生野菜ジュースをたくさん飲むようにしている。また、サプリメントを飲み、エプソムソルト浴をすることで、マグネシウムもたくさん得られるようにしている。我が家ではビタミンCとして、アスコルビン酸ナトリウムの代わりに、アスコルビン酸を食事と一緒に摂っている。
アスコルビン酸はビタミンCではないと読んだことがあるが本当か?
アスコルビン酸はビタミンCである。医師たちはもう何十年も、実際の疾患を治すのにアスコルビン酸やアスコルビン酸ナトリウムを使っている。この回答には以下の記事が役立つかもしれない。
「Ascorbic Acid Vitamin C: What’s the Real Story? (アスコルビン酸としてのビタミンC:本当の話は?)」:
「Vitamin C and Acidity (ビタミンCと酸性度)」:
「Vitamin C Has Been Known to Fight 30 Major Diseases … For Over 50 Years (ビタミンCは30もの主要疾患と闘うことがわかっている…50年も前から)」
「High-Dose Vitamin C Therapy Proven Effective (実証された高用量ビタミンC療法の有効性)」:
下記の各サイトでは、アスコルビン酸ビタミンCについてさらに多くの情報が得られる:https://www.seanet.com/~alexs/ascorbate/ およびhttp://www.doctoryourself.com
ビタミンC による治療論
風邪やインフルエンザを治すには、どれくらいのビタミンCが必要か?
Robert F. Cathcart, MDによると、軽い風邪の場合、通常の腸許容上限となり得るビタミンCの用量は1日当たり30,000 mg~60,000 mgで、これを何回かに分けて摂る。重い風邪の人なら、腸許容上限に達するまでに1日量で60,000 mg~100,000 mg摂ることができるかもしれない。インフルエンザ? それなら1日150,000 mgまでの量を分割して摂れば、腸許容上限に達する可能性がある。では元気な人ならどうか。腸許容上限に達するには1日当たり4,000 mg~15,000 mg摂れば十分かもしれない。ストレスや体調不良、感染症の場合や、ワクチン接種をする場合、また分娩後や手術後の回復には、はるかに多い量が必要となる。腸許容上限に関するDr. Cathcartの重要な論文のリンクをここにも記載しておく。この論文は全体を読む価値がある。画面をスクロールすると、ビタミンCの用量を示す図が見られる。この図では、用量がグラム単位で示されていることと、1グラム=1,000 ミリグラム(mg)であることに注意すること。
「Vitamin C, Titrating to Bowel Tolerance, Anascorbemia, and Acute Induced Scurvy (ビタミンC、腸許容上限までの滴定、アナスコルベミア、および急性誘発性壊血病)」:
ビタミンCは皮膚反応を改善する可能性があるか?
私は、種類を問わず皮膚刺激があれば、高用量でビタミンCを摂る。子どもたちが蚊や蜂に刺されれば、高用量でビタミンCを与える。日焼けを含む皮膚炎症を治したり鎮めるには、ビタミンEの局所適用も大いに役立つ。詳しくは、「Vitamins Cure Skin Conditions (ビタミン剤は皮膚疾患を治す)」を参照のこと(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v04n01.shtml)。
感染症にかかっているが、どうすればよいか?
私は、かかりつけ医が「感染症」や「~炎」という診断を下したら必ず、飽和レベル(腸許容上限)のビタミンCを、感染症がなくなるまで摂り続ける。ビタミンCは、高用量で摂ると、抗生剤や抗ウイルス剤、抗ヒスタミン剤、解熱剤に似た働きをするが、調合薬のように危険な副作用を及ぼすおそれはない。よって、もし医師がくれた処方箋に、抗生剤・抗ウイルス剤・抗ヒスタミン剤・解熱剤のいずれかが含まれていたら、私は家に帰り、調合薬の代わりに、飽和レベルの用量のビタミンCを摂り、症状がなくなるまでこれを続ける。「症状をなくすには、どのような量になろうとビタミンCを十分摂れ」と、父Andrew Saulが言っているように。医師の処方薬を取りに行くのはいつでもできるが、安全な必須ビタミンを最初に試したほうがずっと安心である。
私の場合、感染症を治すには、ビタミンAも加えて摂り、(他のビタミンやミネラルだけでなく)ビタミンDも十分に摂っているか確認する。砂糖は避けて、手作りの新鮮な生野菜ジュースをたくさん飲む。
抗生剤の使用については、必要であれば反対しない。しかし、毎年、ビタミン剤による死者はいないのである(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v13n01.shtml)。また、抗生剤を全く使うことができない人の場合は、他の選択肢がほとんどないと感じているかもしれない。抗生剤が必要な場合、プロバイオティクスも必要となる。加えて言えば、「ビタミンCの使用量を増やすということは、抗生剤の必要量が減るということである。抗生剤と一緒にビタミンCを使えば、副作用は少なくなる。このことは、オーソモレキュラー(栄養学)の医師たちによって何年も前から報告されている」のである。「Antibiotics and Vitamins Work Together (抗生剤とビタミン剤は一緒に働く)」を参照のこと(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v03n13.shtml)。
ここにあるのは選択肢であり、自分自身の健康状態のために、できる限りのことをすれば良いのである。私は医師ではないので、読者はかかりつけ医と一緒に取り組むことが重要であることは言うまでもない。
ビタミンCが薬物中毒者の回復に役立つ可能性はあるか?
オーソモレキュラー医なら「ある」と言う。40年前、Journal of Orthomolecular Psychiatry(オーソモレキュラー・サイカイアトリー誌)にて公表されたAlfred Libby, MDとIrwin Stone, PhDの研究は、「ヘロイン中毒者の解毒を目的としたアスコルビン酸の大量投与に関するもので、100のヘロイン中毒者の症例報告がまとめられている。この中毒者の解毒に用いたアスコルビン酸やアスコルビン酸ナトリウムの用量は、最初の数日間は1日当たり25~85 g(25,000~85,000 mg)とされ、それを徐々に減らしていって、1日当たり約10 g (10,000 mg)という用量で維持された。加えて、中毒者は概して栄養失調であり、とくにタンパク質が欠乏しているという見解にもとづき、上記の被験者のほとんどが、多量のマルチビタミン・ミネラル剤と、1種類の消化済みタンパク質製剤の投与を受けた。この試験に参加した患者はほとんど一様に、アスコルビン酸の大量摂取中はドラッグへの渇望がなくなったと回答していた」。これはValentine Free, MAとPat Sanders, RNによる雑誌記事「The Use of Ascorbic Acid and Mineral Supplements in the Detoxification of Narcotic Addicts (麻薬中毒者の解毒におけるアスコルビン酸とミネラルサプリメントの使用)」からの引用であり、この記事を全部読む場合、下記サイトから自由にダウンロード可能である:
http://www.orthomolecular.org/library/jom/1978/pdf/1978-v07n04-p264.pdf
乳児・幼児・小児へのビタミンC使用
自分の子にはいつビタミンCを与え始めたか? また、どれくらい与えているか?
我が子には、生まれたその日からビタミンC補給を開始した。それだけでなく、私は妊娠中、少なくとも1日当たり8,000~10,000 mgのビタミンCを摂っていた。我が家では、Dr. Frederick R. Klennerによる乳児向けの推奨量にもとづき、赤ちゃんの時は1日当たり50 mgのビタミンCを口から与えていた。そして、1歳になるまでに1,000 mg/日となるよう、徐々に量を増やしていった。ただし、冬場に、子どもが病気になった(またはなりかけた)時や、ストレスを受けていた時などは、ビタミンCの摂取量をこれよりはるかに多くした。これは、日によって、また、子どもによっても異なる。用量は分割し、1日を通して数回ビタミンCを与えている。子どもが本当に小さかった時は、液状に作られたビタミンC剤をドロッパー(スポイト)から吸い込む方法で摂ることができた。または、結晶状のビタミンCをジュースに溶かすことにより、自分たちでビタミンC液を作った。私は授乳中、たくさんビタミンCを摂ることにより、子どもが母乳からもビタミンCを摂れるようにしていた。当時は、アスコルビン酸に緩衝型アスコルビン酸カルシウムのビタミンC剤を混ぜて使っていたが、今のお気に入りはアスコルビン酸ナトリウムである(これはアスコルビン酸より胃に優しい)。実際的な話として、朝はアスコルビン酸ナトリウムを与えている。子どものおなかに食べ物が入った後は、アスコルビン酸、またはアスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムを混ぜたものに切り替えている。もっと詳しく知りたい場合は、私の書いた下記の記事を下記サイトにて見ることができる:「Tips from a Megavitamin Mom: Getting Kids to Take Vitamins and Lots of Them (メガビタミン・ママからの助言:我が子にビタミン剤をたくさん摂らせること)」: http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v12n09.shtml
Dr. Klenner による記事「Therapeutic Level of Vitamin C Supplementation as Employed by F. R. Klenner, M.D.(F. R. Klenner, M.D.が採用している治療レベルのビタミンC補給)」にある服用表も役立つと思う(http://www.doctoryourself.com/klenner_table.html)。
飲み込ませるために余分な砂糖を与えることなく、子どもにビタミンCを与えるにはどうしたらよいか?
我が子を見ていて、おいしくすればビタミンCを飲み込むことがわかった。最近では、粉末状のビタミンC剤をごく少量のジュースに混ぜて飲ませている。これは我々にとって、無糖の送達システムではないが、子どもの体内にビタミンCを入れることの効果は、その手段として少しだけ甘味を使うというマイナス面を上回る。その他の面で、子どもの低糖食を実践するよう気を付ければ良いのである。
リポソームのビタミンCについてどう思うか? もし腸許容上限を指標として使うことができない場合、子どもにどれくらい与えるか?
「良質のリポソームは一般的に、結腸に達するずっと前に、ほぼ完全に吸収される」とThomas E. Levy, MDは述べている。腸許容上限は、ビタミンCが「十分である」状態を示す指標として役立つが、子どもの見た目や気分の改善も、その指標として役立つ。我が家もこれまでにリポソームビタミンCを使って成功したことはあるが、現在、子どもたち(と私の財布)は、ビタミンC粉末を少量の果汁に入れて飲むやり方のほうを好んでいる。ビタミンCの形態を問わず、(父Andrew Saulが言う)我が家のプロトコルは、「どのような量になろうと十分なビタミンCを摂って、症状がないようにする」ことである。
どうやって小さい子たちに高用量のビタミンCを摂らせているか?
効果があることは何でもやる。それでビタミンCを飲んでくれれば嬉しい。いつもおいしいと感じさせることが重要である。これについて詳しくは、私の記事「Tips from a Megavitamin Mom: Getting Kids to Take Vitamins and Lots of Them (メガビタミン・ママからの助言:我が子にビタミン剤をたくさん摂らせること)」に書いている(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v12n09.shtml)。
これまで見つけたどのビタミンCチュアブル錠にも砂糖と賦形剤が含まれている。どうしたらよいか?
そう、チュアブル錠の傾向として、味を良くするために最低でも少量の砂糖と香料が入っている。我が子のビタミンCチュアブル錠もそうである。私たちは、子どもに与える(そして自分たちも摂る)サプリメントに人工の原材料が含まれていないことは確認している。賦形剤を全く避けることは難しいので、できる限りのことをしながら留意しているのは、ビタミンCを子どもの体に入れることが最も重要、ということである。不必要な原材料は摂らないよう、我が家では、純粋なアスコルビン酸ナトリウムのビタミンC粉末と、純粋なアスコルビン酸のビタミンC結晶を買い、望ましい量を、大さじ1杯程度のオーガニックジュースに入れて飲んでいる。使っているビタミン剤の銘柄はおそらく十数種類にのぼり、必要性に応じて選ぶものも変わる。チュアブル錠は、ランチボックスに入れたり旅行に持っていくのに非常に手軽と感じている。
十分なビタミンCが入っている子ども用のビタミンC剤を見つけることができない。子どもには何を与えているか?
治療レベルのビタミンC服用となった時、我々も1回分当たりの含有量が250 mgを超える子ども用サプリメントを見つけるのに苦労した。それを超える用量が必要となった時は、調製済(甘味料入り)の子ども用ビタミンC液を買い、これにビタミンC粉末をさらに加えて飲ませていた。乳児の時は、アスコルビン酸のビタミンC剤とアスコルビン酸カルシウムのビタミンC(緩衝型ビタミンC)剤を、約80:20の割合で混ぜて使っていた。乳児の時はドロッパー(スポイト)で与え、少し大きくなったら投薬用スプーンで与えたものだ。次の段階では、アスコルビン酸のビタミンC剤とアスコルビン酸カルシウムのビタミンC剤をジュースに入れて与える方法に切り替えた。もし、もう一度やるとなれば、アスコルビン酸ナトリウムのビタミンC粉末も使うだろう。子どものおなかに優しく、味も嫌がらないからである。
どうしたら親戚にもビタミン剤を摂らせることができるか?
ビタミン剤で病気が治ると知っていることに関し、私が最も辛いことは、他の人々が病気になるのを見たり、最初に栄養物摂取を試す代わりに、危険な薬剤に頼るのを見ることである。きっと一部の人(と医師)にはそれくらいの知識しかないのだと思う。しかし、彼らがたとえそれ以上のことを知っていても、健康的な生活習慣への改善よりも投薬を選ぶというのであれば、「人の心は観察を通して変わるが、議論によっては変わらない」というWill Rogersの言葉を私は自分に言い聞かせなければならない。栄養物摂取は役に立つ。安全で、有効である。しかし、私の経験では、人に何をすべきか教えても効果はない。その人が自分で行動しなければならないのだ。
ビタミンCとワクチン接種
ワクチン接種による副作用をビタミンCで防ぐことができるか?
高用量のビタミンC摂取は、ワクチン接種の副作用を安全に防ぐ効果と治す効果がある。このことは、我が家の経験ではっきりわかっている。私たちは、娘が激しいワクチン反応を起こした後、飽和レベルの高用量ビタミンCによって健康な状態に戻ったのを見ている。また、飽和レベルの高用量ビタミンCがワクチン接種の副作用を防ぐのも見てきた。子どもには二人とも、予防接種を受ける時(そう、まさに診療所にいる時)と、予防接種を受けた後に、飽和レベルのビタミンCを与えている。我が家では、利くかもしれないと思う量ではなく、役割を果たすのに十分な量のビタミンCを与えている。
ワクチン接種時のビタミンCの用量設定について詳しくは、自分の経験について書いた記事があるので以下に紹介する:
「Don’t Vaccinate without Vitamin C (ビタミンCを与えずにワクチン接種はしない)」:
「Vaccinations, Vitamin C, and “Choice” (ワクチン接種、ビタミンC、ワクチン接種の「選択」)」:
第3の記事「Vitamin C Prevents Side Effects from the MMR Vaccine (ビタミンCはMMR(麻疹・流行性耳下腺炎・風疹)ワクチンの副作用を防ぐ)」(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v12n16.shtml)も、自分の娘に関するものである。息子(4歳)は、2回必要とされるMMR接種の1回目を昨夏受けたのであるが、接種前と接種時と接種後に、飽和レベルの高用量ビタミンCを与えることに加え、小児科医であるRalph K. Campbell, MDのアドバイスに従って、ビタミンAも加えて与えた。彼が飲んでいるマルチビタミン剤にも、また毎朝子どもたちに飲ませている新鮮な生野菜ジュースにもβ-カロテンは入っているが、これに加えて、魚油のビタミンAサプリメント5,000~10,000 IUを、MMR接種の前日と当日に飲ませた。そしてこの息子にも、MMRワクチンによる副作用は一切見られなかった。
また、Thomas E. Levy, MDによる下記の記事も見てほしい:「Vitamin C Prevents Vaccination Side Effects, Increases Effectiveness (ビタミンCはワクチン接種の副作用を防ぎ、ワクチン接種の効果をより高める)」(http://www.orthomolecular.org/resources/omns/v08n07.shtml)。
なぜ自分の子にワクチン接種を受けさせる選択をしたのか?
我が家が住むニューヨーク州では、哲学的な信念や、個人的な信念、良心的な信念によるワクチン接種の免除は、法によって認められていない。我が家は、州が命じるワクチン接種に従っているが、学校にとって必要なものに限定し、それ以上のものは受けない。よって、子どもにワクチン接種を受けさせる「選択」をしたことには間違いない。しかし実際、選択肢がたくさんある感じはしなかった。
ワクチン接種をすべきかということに関して言えば、私たちは、ワクチンの安全性を要求し、インフォームド・コンセントを求め、実際に選択できるよう提言する努力はしているが、今は、ワクチン被害の可能性を最小限にとどめよう。子どもたちは無力だが、我々は違う。ワクチン接種をする・しないの選択肢があろうと、ビタミンCをたくさん与える選択はしよう。
ビタミンC: どの形態のものをいつ摂るべきか
お勧めのビタミンC剤の銘柄は?
私はいかなるビタミン剤銘柄の支持も推奨もしていない(今後もすることはない)。お伝えできることとして、私は人工甘味料も人工着色料も人工香味料も入っていないビタミン剤を選んで買っており、原材料や効能について疑問があれば製造会社に電話している。多種の製品のラベルを読んで比較し、成果が得られる可能性が最も高い(そして最も手頃な価格の)ものを選んでいる。これまでに使ったことがあるのは、ビタミンCのカプセル、錠剤、チュアブル錠、粉末、およびリポソームビタミンCである。極めて高い用量を要する場合は、ビタミンCの粉末や結晶をジュースに混ぜて使うのが通例である。毎日の常用量は、カプセルのものを摂っている。
自分のビタミン剤はいつ摂るべきか?
私の場合は、1日を通して何回かに分け、食事と一緒にも摂っている。食前(または食間)に摂るサプリメントには、マグネシウムとプロバイオティクスなどがある。ビタミンCは、思い付くたびに摂り、食事と一緒に摂るときも、そうでないときもある。ビタミンB群のサプリメントも一緒に摂っている。その方法が最も効を奏するためである。 ただしナイアシンについては、必要に応じて、それだけを別に摂る。鉄はビタミンEとは別に摂り、亜鉛は、胃の不快感を避けるため、必ず食品と一緒に摂っている。
ビタミンC: 妊娠と授乳
妊娠中にビタミンCを摂りすぎると乳児の反跳性壊血病の原因となると聞いたが、本当か?
Alan Gaby, MDによれば、乳児の「反跳性壊血病」というのは作り話である。妊娠中に大量のビタミンCを摂っても、乳児壊血病を持った赤ちゃんが生まれることはない。それにしても、出まれた後はなぜ良い習慣をやめてしまうのだろう。生まれた日から1日当たり50 mgのビタミンCを与え始め、年齢が1歳増えるごとに1,000 mgずつ増やし、10歳以降は総用量を1日当たり10,000 mgとすることをFrederick R. Klenner, MDは推奨している。
私は授乳中の母親であるが、どれくらいビタミンCを摂るべきか?
至適用量は実際、その人とその赤ちゃんによって異なる。母親の体調はどうか。赤ちゃんは元気にしているか。たとえば、母親にかなり大きなストレスがあれば、赤ちゃんが母乳から得られるビタミンC量は少なくなる。私が自分の子育ての時に取り組んでいた方法を紹介しよう。ビタミンCをたくさん摂ることは非常に快適であった。授乳中は、1日当たり(少なくとも)8,000~10,000 mgのビタミンCを、何回にも分けて頻繁に摂っていた。子どもは母乳からビタミンCを得ていたが、それに加えて、液状のビタミンCサプリメントを少量ずつ、しかし頻繁に、終日与えていた。子ども(と私)が機嫌よく健康でありさえすれば、すべて良かったのである。
飽和状態(腸許容上限)は、ビタミンの「摂りすぎ」を示すサインとして非常に有効である。下痢の前にはガスが出やすい状態となるので、そうした状態が「十分」なビタミンCを示す有効なサインとなる。腸許容上限に達して便の回数が増えたり、水様便になったり、また、母乳を飲んでいた当時3カ月の我が子に見られたように便の回数が増え緑っぽい便になったら(いつも水様便だったので)、摂取回数と用量を減らした。ただし、規則的なビタミンC摂取は続け、状況に応じて頻度と用量を増減させた。これには少し練習が必要であるが、ビタミンCはあまりにも安全なので、我が子の至適用量を決めるプロセスに全く苦痛はなかった。
とくに、我が家では、病気やワクチン接種などの理由で必要な場合にかぎり、飽和状態となるまで子どもにビタミンCを与えている。飽和状態に達したら用量を抑える。その後もビタミンCは与える続けるが、量と頻度を減らし、年齢×1,000 mgという通常の1日量まで徐々に戻していく。妊娠中や授乳中におけるビタミン剤の服用と安全性については、自著「Vitamins & Pregnancy: The Real Story (ビタミン剤と妊娠:本当の話)」にもっと詳しく書いている。
(OMNSの副編集長であるHelen Saul Caseの著書には、「The Vitamin Cure for Women’s Health Problems (女性の健康問題に対するビタミン療法)」、「Vitamins & Pregnancy: The Real Story (ビタミン剤と妊娠:本当の話)」、「Orthomolecular Nutrition for Everyone (万人のためのオーソモレキュラー栄養学)」がある。)