(OMNS、2019年12月16日) 米国中毒管理センター協会(AAPCC)発行の年報第36号を見ると、どんなビタミン剤による死亡数もゼロであったことがわかります。Clinical Toxicology(「臨床毒性学」誌)で公表されたこの年報の一番最後に当たる1412~1413頁の表22Bに裏付けデータがあります[1]。面白いことに、こうした巻末頁にひっそりと表が掲載されているので報道記者はまず見つけられないでしょう。
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国際版編集主幹 | Andrew W. Saul, Ph.D. (USA) | |
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日本語版監修 | 柳澤 厚生(国際オーソモレキュラー医学会会長) | |
溝口 徹(みぞぐちクリニック) | ||
姫野 友美(ひめのともみクリニック) | ||
北原 健(日本オーソモレキュラー医学会理事) | ||
翻訳協力 | Wismettacフーズ株式会社ナチュメディカ事業G |
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ビタミン剤で死んだ人はいない。一人も。
米国最大のデータベースで裏付けられたサプリメントの安全性
執筆者:Andrew W. Saul編集員
でも、ちょっと待って、詳しい情報も見てください:
- このAAPCCの年報によると、ミネラルサプリメントによる死亡者はありませんでした。
- アミノ酸、クレアチン、藍藻類、グルコサミン、コンドロイチンによる死亡者もありませんでした。
- ハーブによる死亡者もありませんでした。これは、ブルーコホシュ、エキナセア、イチョウ葉、ジンセン、カバカバ、セントジョーンズウォート、カノコソウ、ヨヒンベ、マオウ、ガラナ、コーラナッツ、イェルバ・マテによる死亡者が一人もいないという意味です。また、エナジードリンクによる死亡者もありませんでした。こうしたもののいくつかはサプリメントとして分類するのは間違っているとOMNSでは考えていますが、それに関わらず、AAPCCでは、死亡者を全く出さなかったものとして特定しています。
- ホメオパシー療法、アジア的医療、ヒスパニック的医療、アユルベータ医療による死亡者もいませんでした。一人も。
1407頁では、1件の死亡の原因が「未知の文化による医療」によるもの、5件の死亡の原因が、何らかの「未知のサプリメントまたはホメオパシー製剤」によるものとされていました。こうした記載方法はどう見ても不明確なため、信頼性は低くなります。何かがこの6件の死亡をもたらしたのに、調査員は単に、それが何であったのか全く分かっていないのです。だから彼らはサプリメントや自然療法のせいにするのです。これは、殺人課の刑事が、「男か女か動物のいずれかが、おそらく、ナイフかピストルか爪を使って殺人を犯した」という判断を下すようなものです。それで逮捕状を出す裁判官はまずいないでしょう。
丸一年を通じ、米国全土で、ビタミンやミネラルをはじめとする栄養サプリメントで死んだ人は一人もいなかったのです。FDAやマスコミ、また一部の医師でさえ、今でも主張しているように、サプリメントがそれほど「危険」なものとされるなら、死んだ人はいったいどこにいるのでしょうか?
(Andrew W. Saulは、無料配信開始から15年目を迎えるオーソモレキュラー医学ニュース配信サービス(OMNS)の編集長。日本点滴療法研究会の会員でもあり、オーソモレキュラー医学会では名誉の殿堂入りを果たしている。著者または共著者として12冊の著書がある。彼はサプリメント業界や健康製品業界とのいかなる金銭的つながりもない。)
参考文献
- Gummin DD, Mowry JB, Spyker DA et al. 2018 Annual Report of the American Association of Poison Control Centers' National Poison Data System (NPDS): 36th Annual Report.(米国中毒管理センター協会の全米中毒データシステム(NPDS)による2018年度年次報告:年報第36号)Clinical Toxicology2019, 57:12, 1220-1413.
PMID: 31752545 DOI: 10.1080/15563650.2019.1677022
https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/15563650.2019.1677022 or
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