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マグネシウムには医薬品と同等の抗うつ効果

この記事の執筆者

鎌倉元気クリニック

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会 代表理事。鎌倉元気クリニック 名誉院長。 杏林大学医学部卒、同大学院修了。 医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育 ... [続きを見る]

マグネシウムは、オーソモレキュラー療法では治療や予防に用いる一般的な栄養素の一つです。そして、マグネシウムに関する医学論文は毎年発表されています。

その中でも2017年、医学誌PLOS One に掲載された論文「マグネシウム補充のうつ病に対する効果: 無作為臨床試験」は注目に値します。この論文を書いた米国バーモント大学精神科と内科からなる研究者チームは、「マグネシウムは安全かつ安価で入手しやすいだけでなく、軽症〜中等症のうつ病に対する効果が期待できる」と述べています。

この研究チームは、軽症〜中等症のうつ病患者126名に塩化マグネシウムのサプリメント(純粋なマグネシウムミネラルとして1日248mg)を6週間投与しました。その結果、うつ症状と不安症状のスコアは2週間以内に有意に改善がみられました。驚くべきことに、その改善度は抗うつ薬に匹敵するレベルでした。

加えてマグネシウムサプリメントの摂取は、抗うつ薬よりはるかに安全性が高く、副作用のモニターはほとんど必要ありません。さらに、サプリメントとしてどこにいても安価に入手することができます。

以上のことから、バーモント大学の研究チームは、うつ病患者へのマグネシウムの投与を積極的に推奨すべきであると提唱しています。
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0180067

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