ここで、世界をリードする脳の健康科学者のコメントを紹介いたします。
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5月15日は世界アルツハイマー予防デー
世界をリードする脳の健康科学者のグループが、アルツハイマー病と認知症を予防する科学的に証明された方法についての認識を高めるためのウェブサイトを立ち上げ、5月15日に「アルツハイマー病予防デー」を開始します。
一般の人にアルツハイマー病の原因を尋ねると、おそらく「遺伝子のせいだ」と答えるでしょう。実際には、100人に1人の割合で遺伝子が原因なのです。
「アルツハイマーの発症には数十年を要しますが、その原因についてはほぼ解明されています」と、キャンペーンを率先する予防チャリティ団体『フード・フォー・ザ・ブレイン』のパトリック・ホルフォード博士は言います。「予防を現実にするために、パラダイムを変える必要があります。それがアルツハイマー予防デーなのです。」
認知症発祥のリスクを減らす食事と生活習慣汚改善
・ジン・タイ・ユー教授(中国の予防の第一人者である上海の復旦大学)
「ホモシステインを低下させるビタミンB群や、脂身の多い魚に含まれるオメガ3など、既知の危険因子をすべてターゲットにすれば、認知症の80%を予防できるかもしれません。」
・デビッド・スミス教授(オックスフォード大学 医学部前副部長)
「臨床的に有効な薬剤がなく、遺伝子の役割も限られているため、認知症発症のリスクを減らす食事と生活習慣の改善に焦点を当てる必要があります。」
彼の研究によれば、オメガ3を十分に含むビタミンB群のサプリメントを摂取した場合、脳の縮小が最大で73%少ないことが示されています。
<写真1 デビッド・スミス教授>
私(柳澤)も毎日魚を食べ、ビタミンB12を補給しています。
・ビル・ハリス博士(オメガ3の第一人者)
「私はオメガ3を補給し、オメガ3を多く含む "スマッシュ "と呼ばれる魚(サケ、サバ、アンチョビ、イワシ、ニシン)を食べています。私のアドバイスは、オメガ3指数をヘルシーゾーンに上げ、それを維持することです。」
・ジョシュ・ミラー教授(ニュージャージー州ラトガース大学栄養科学)も同意見です。
「栄養に関連する既知の危険因子をすべて対象にすれば、認知症をかなりの確率で予防することができるでしょう。」
・ロバート・ラスティグ博士(カリフォルニア大学 小児科名誉教授)
「私は砂糖の摂取量に気をつけています。果汁に多く含まれ、多くの加工食品に隠れている果糖は、アルツハイマーの主な原因です。アルツハイマーを予防したいのであれば、砂糖はデザートにとっておきましょう。」
<写真2 ロバート・ラスティグ博士>
・ジョージア・エデ博士(ハーバード大学の精神科医)も、炭水化物を控えることを勧めている。
「アルツハイマー病は "3型糖尿病 "と呼ばれることがありますが、それは80%の症例にインスリン抵抗性が見られるからです。ケトン食はインスリン抵抗性を改善し、脂肪からケトン体を生成して脳に活力を与えます」
<写真3 ジョージア・エデ博士>
カナダのスティーブン・カンネーン教授の研究によれば、アルツハイマー病の初期に、ケトジェニック飲料の認知上の利点は、脳のエネルギーレベルがダイレクトに向上することに起因します。
・クリス・パーマー博士(ハーバード大学医学部の精神科医)
「アメリカでは6100万人が暴飲暴食をしている。アルコールの大量摂取は、初期の認知症発症の最も強い修正可能な危険因子です。」
・トミー・ウッド助教授(ワシントン大学の神経科学)
「活動的なライフスタイルはアルツハイマー予防の重要なステップです。特に、筋肉量と筋力の向上は、認知症リスクの軽減と脳の健康増進に強く関連しており、たとえ人生の後半に運動を始めたとしても、大きな効果があります。十分な睡眠をとることも、脳の回復には不可欠です。」
・デイヴィッド・パールムッター博士(ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー作家で神経科医)
「日々のシンプルなライフスタイルの選択によって、私たちは脳の運命の設計者なのです。これこそが真のエンパワーメントです」
<写真4 デイヴィッド・パールムッター博士>
おわりに
日本オーソモレキュラー医学会では2024年中に英国オックスフォード大学の認知症予防プログラムの導入を予定しています。ぜひ楽しみにしてください。
【参考】
アルツハイマー予防のウェブサイト:https://www.alzheimersprevention.info/
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