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テス・ローリー博士とワールドカウンシル・フォー・ヘルスの活動

この記事の執筆者

鎌倉元気クリニック

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会 代表理事。鎌倉元気クリニック 名誉院長。 杏林大学医学部卒、同大学院修了。 医学博士。杏林大学医学部内科助教授を経て、2000年〜2008年同大学保健学部救 ... [続きを見る]

2023年2月16-17日にフィリピンのマニラ市でフィリピンオーソモレキュラー医学会の第1回学術大会が開催されました。その時に講演者の1人として学会に招かれていたワールドカウンシル・フォー・ヘルス(World Council for Health: 以下ワールド・カウンシル)の代表を務めるテス・ローリー(Tess Lawrie)博士にお会いしました。私が代表理事をしている日本オーソモレキュラー医学会、一般社団法人こどもコロナプラットフォームはワールド・カウンシルの設立当時から加盟しています。このようなことから、ローリー博士にはぜひお会いしたいとかねがね思っていました。

テス・ローリー博士とイベルメクチンを巡る論争

ここでローリー博士(写真1)について紹介します。博士は南アフリカのヨハネスブルグにあるウィットウォーターズランド大学医学部を卒業、産婦人科医としてキャリアを積みました。英国王立産科婦人科学会専門医の資格を得て、2009年に英国に移住し、エビデンスに基づく医学調査と政策を提言するコンサルティング会社を設立しました。そこでローリー博士はWHOの外部コンサルタントとして10年以上にわたり、システマティックレビューの実施、ランダム化試験の設計、WHOが推奨する様々なガイドラインの提言など多くの実績を挙げています。現在までに、査読付きジャーナルで80以上の論文を発表しています。

ローリー博士は新型コロナウイルスに対するイベルメクチンの有効性について、WHOより利害関係のない立場で評価するように依頼されました。ローリー博士はWHOコンサルタントのアンドリュー・ヒル博士ら研究者と過去の様々な論文を解析し、科学的に明らかにイベルメクチンは新型コロナから多くの人々の命を救うことができると結論しました。そしてこれをWHOに提言するための論文をヒル博士が執筆することになっていました。

ところがヒル博士は他の研究チームメンバーに告げずに「イベルメクチンをコロナ感染の治療に使用するのは十分なエビデンスがない」と結論する論文を発表したのです。この結果、WHOはイベルメクチンを新型コロナの治療に推奨しないと発表し、世界中がこれに習いました。ローリー博士はすぐにヒル博士に抗議をしましたが、彼は論文の結論を変えることを拒否したのです。この不可解なヒル博士の態度ですが、論文の発表する少し前にヒル博士の所属するリバプール大学にユニットエイドという組織から4千万ドル(約55億円)の寄付が行われたこと、そしてヒル博士の結論にユニットエイドが関わっていたことも明らかになりました。このユニットエイドはビルゲイツ財団が資金を出している非営利団体です。

詳細はローリー博士がヒル博士を追求する動画をぜひご覧ください。https://www.nicovideo.jp/watch/sm41751167

(写真1) WCH代表 テス・ローリー博士

ワールドカウンシル・フォー・ヘルスの設立

ローリー博士は、WHOが展開する新型コロナ戦略が科学的エビデンスに基づくものではないこと、むしろ巨大な製薬会社の利益の為に人々の健康や自由、主権が侵されていることから、2021年9月にワールドカウンシル・フォー・ヘルス(WCH)という非営利団体を立ち上げました(図1)。

(図1) ワールドカウンシル・フォー・ヘルスのロゴ

ワールド・カウンシルのスローガンは” A Better Way”(もっと良い方法がある!)です。現代の健康を取り巻く環境はあまりにも不自然であり、もっと良い方法があると提言をしています。

ワールド・カウンシルは次の大きな矛盾と問題を正しく変えていくことです。すなわち、

  1. 今の医療サービスは病気と薬が主で、ホリスティックで統合的な医療は無視されている
  2. 大手製薬会社が医学研究を支配し、悪質な科学と医学雑誌の腐敗を招いている
  3. WHOと世界経済フォーラム、健康と主権を損なう法的拘束力のある中央集権医療システム「ワンヘルス」を推進している
  4. 新型コロナによるパンデミックは人為的であり、コロナワクチンは予想を超える健康被害を起こしている
  5. 透明性、説明責任を果たさないまま環境汚染が進行している
  6. 人と地球の幸福よりも利益を優先している

を正しい方向に導く活動をしていきます。

ワールド・カウンシルは私の目からも非常にバランスが取れた組織です。闘うのではなく「もっと良い方法があるよ!」と国や人々を導きます。「もっと良い方法があるよ!」という視点で、イベルメクチンを推奨し、ワクチンの接種キャンペーンの中止を求めています。また、自然療法、統合医療、伝統医療、有機農法を推奨し、遺伝子治療や5Gなどのテクノロジーを警戒しています。

現在、ワールド・カウンシルには世界の190の草の根運動グループ、45の組織が加わり、国際的な組織の結束で無視できないほど大きなうねりになっています。前述のように日本オーソモレキュラー医学会はワールド・カウンシルに参加し、国際オーソモレキュラー医学会も支援しています。

日本支部の設立

ワールド・カウンシルの2023年の新しい活動指針は、各国に独立した支部であるカントリーカウンシルの設立でした。既にフィリピンが第1号のカントリーカウンシルを設立、南アフリカ共和国がそれに続きました。ローリー博士から日本オーソモレキュラー医学会に、日本でもカントリーカウンシルを設立してほしいと要請されました。(写真2)2023年5月に日本支部を設立し、6月6日にイギリスのバース市で開催されるカウンシルの世界大会には日本支部の代表が出席、9月9日には日本支部のキックオフイベントが開催されましたました。

(写真2日本のカントリーカウンシル設立について打ち合わせるローリー博士と筆者

おわりに

現在、日本支部は各国と連携し、世界保健機構(WHO)が推進する国際保健規則の改定とパンデミック条約について問題を提起しています。ぜひこの運動に参加していただきたく、情報を引き続きお伝えして参ります。

【参考】

ワールドカウンシル・フォー・ヘルスのウエブサイト:https://worldcouncilforhealth.org

ワールドカウンシル・フォー・ヘルスジャパンのウエブサイト:https://wch-japan.org

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