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その花粉症対策、実は間違っている?本当に効く食べ物と栄養とは

この記事の執筆者

鎌倉元気クリニック

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会 代表理事。鎌倉元気クリニック 名誉院長。 杏林大学医学部卒、同大学院修了。 医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育 ... [続きを見る]

今や国民病とも呼ばれるほど悩む日本人が多い「花粉症」。この記事をご覧いただいている方の多くは、毎年決まった季節に鼻水やくしゃみ、かゆみといった症状に悩まされているのではないでしょうか。

皆様は花粉症の対策に何かなさっていますか?「ヨーグルトを食べる」?「お茶をたくさん飲む」?
・・・少々お待ちください!その対策、本当に効果が出ていますか?

この記事では花粉症の原因と本当に効く食べ物・対策法について、栄養療法の国内第一人者である柳澤 厚生先生に監修いただきまとめています。

「花粉症」ってどんな病気?

花粉症(正式名称:季節性アレルギー性鼻炎)は、植物の花粉が原因となって免疫のシステムが過剰に反応し、くしゃみや鼻水・目のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす病気です。春のスギ・ヒノキ花粉、秋のブタクサ花粉は特に有名ですが、日本では約60種もの植物が花粉症の原因になるそうです。

人によってどの植物に反応するかは異なりますが、複数の花粉に反応する方も少なくないようです。さらに、ダニやほこりによる通年性アレルギー性鼻炎に悩まされる場合はほぼ1年中症状が出るため、かなり苦しい病気とも言えるでしょう。

ヨーグルトやお茶…その花粉症対策、本当に正しい?

ツラい花粉症の症状を緩和したい・・・。そう思った時、対策はどうしたらいいのでしょうか。毎年話題に上がるため、下記のような対策をしている方もいらっしゃるかもしれません。

  • ヨーグルトを毎日食べる
  • お茶をたくさん飲む
  • アロマテラピーを試す

お茶に含まれるカテキンやヨーグルトに含まれる一部の乳酸菌には、アレルギー症状を緩和する可能性があるようです。しかし、食べたからといって誰にでも同等に効果があらわれる訳ではありません。また、花粉シーズンのみの摂取ではほぼ意味がなく、1年中続けることでやっと効果が得られる可能性があるとのこと。そのため、これらの対策はあまり効果が高い方法とは言えないかもしれませんね。

サーファーは花粉症にならない!?その理由は“ビタミンD”

では、どのような対策をしたらよいのでしょうか?ここで着目したいのがビタミン、特にビタミンDです。

テレビ番組などでも取り上げられて一時期話題になったため、「サーファーに花粉症が少ない」という話を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、その根拠として挙げられるのが「ビタミンD」なのです。

ビタミンDには免疫力を高める効果があることが様々な研究から明らかになってきています。この免疫を高める力が、花粉症の症状緩和につながるとのことです。人間は紫外線(UV-B)を浴びることでビタミンDを生成することができます。

そのため、日々十分な日光を浴びるサーファーは花粉症になりにくいと言われています。紫外線を避けて暮らす日本人に花粉症が多いのは、この辺りに原因があるかもしれません。

花粉症対策にはビタミンB群・ビタミンCも効果あり!

花粉症対策には、ビタミンD以外ではビタミンB群・ビタミンCにも効果が期待できるとされています。ビタミンB群は疲労回復効果などで知られていますが、粘膜の保護にも効果を発揮するので、花粉症で傷んだ目などのダメージ修復に効果があります。一方、ビタミンCは体全体の免疫力を高めますが、同時に抗炎症作用も期待できます。

花粉症対策はこれでOK!ビタミンB群・C・Dの摂取方法

花粉症にも効果のあるビタミンは、どのように摂取するのがよいのでしょうか?オススメの方法をご紹介します。

【方法1】食事から摂取

まず取り入れやすいのは、食事から栄養を摂取する方法です。もっともオーソドックスで身体にも負荷が少ない方法ですね。ただ、難点としてはそれなりの量を摂取しなければ十分量には満たない、ということです。食事ではカバーしきれない方、やってみたけれどあまり効果がわからないという方は、方法2・方法3と組み合わせてみることをオススメします。

ビタミンB群の多い食べ物

ビタミンB群は魚や肉に多く含まれます。

  • 魚、肉(ウナギ、豚肉など)
  • 胚芽米・玄米
  • 豆・ナッツ類  など
ビタミンCの多い食べ物

ビタミンCは果物・野菜に多く含まれます。

  • ピーマン(赤・黄・緑)
  • ゆず(果皮)
  • 芽キャベツ  など
ビタミンDの多い食べ物

ビタミンDは、魚に多く含まれます。

  • あんこうの肝
  • しらす干し
  • きくらげ  など
【方法2】サプリメントで補充

忙しい方にとって、食事改善のみでのビタミンの必要量摂取はかなり難しいかもしれません。そこで、必要に応じてサプリメントでの補充も併せて活用したいところです。サプリメントの場合は、摂取量のコントロールもしやすく、1年中入手可能という利点があります。

【方法3】注目の栄養療法「マイヤーズカクテル」

花粉症などの慢性疾患の重症化の予防として、近年注目を集めているのが「マイヤーズカクテル」と呼ばれる栄養療法です。世界中の医療現場で採用されており、日本国内でも数多くの医療機関で取り入れられています。

マイヤーズカクテルは、ビタミンB・ビタミンCなどをバランスよく設計してアレルギーに過剰反応してしまう身体を改善し、アレルギー反応を減らす治療法です。柳澤先生によると、他の病気や薬との兼ね合いで花粉症薬が飲めなかったり、市販薬では効果があらわれない方にも、効果が期待できる治療法だそうです。

まとめ 花粉症対策には、ビタミン摂取が有効

いかがでしたか?ビタミン摂取による花粉症対策なら、薬による副作用もなく体にも安全というメリットがあります。摂取の仕方に迷った時は、是非お近くの栄養療法を実践する医師に相談してみてくださいね。

柳澤 厚生 (ヤナギサワ アツオ)先生の関連動画

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