近年、よく聞くワードになった「認知症」。高齢化社会の日本にとって、今後ますます重要な問題になることは間違いないでしょう。
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認知症を予防する!ドクターが教える40代からはじめる5つの対策
近年ではよく聞くワードとなった「認知症」。高齢化社会の日本にとって、今後ますます重要な問題になることは間違いないでしょう。
自分にはまだまだ先のこと…と思う方もいるかもしれませんが、実は若年でも発症する可能性があり、大変身近な問題なのです。
これまで、治療や予防が難しいとされてきましたが、日常生活を変えるだけで予防に繋げられる可能性もあります。この記事では、今から始められる認知症予防をご紹介します。
高齢者の4人に1人は認知症の時代!
自分にはまだまだ先のこと…と思う方もいるかもしれません。実は、若いうちから発症する可能性があり、私たちにとって大変身近な問題なのです。
これまで、治療や予防が難しいとされてきましたが、日常生活を変えるだけで予防に繋げられる可能性もあります。この記事では、今から始められる認知症予防をご紹介します。
アルツハイマー=認知症ではない?認知症の主な種類
(※出所:東京都「知って安心認知症」)
“認知症”とは、様々な原因で脳の細胞が損傷を受けたり働きが悪くなることで、物事を記憶する・言葉を使う・計算する・問題を解決するために深く考えるなどの認知機能が低下し、生活する上で支障が出ている状態を指します。
認知症の原因となる病気は、主に以下の3つ挙げられます。
- アルツハイマー病
- 脳血管障害
- レビー小体病
認知症の約60%は、アルツハイマー病が原因となります。そのため、一般的に認知症=アルツハイマーと認識されやすいのですが、イコールではないのです。この記事では、アルツハイマー型認知症について詳しく見ていきます。
実は40代からかかり始める!?アルツハイマー型認知症の長い発症期間
アルツハイマー型認知症では、脳にアミロイドβやタウタンパク質と呼ばれる特殊なタンパク質が溜まり、神経細胞が壊れて死滅するために認知機能に障害が生じると考えられています。
発症までは初期段階から約25年かかると言われており、発症率が高い70歳頃から逆算すると40代から認知症予防を始めることが大事です。
あなたは大丈夫?食事や生活習慣が原因に!
アルツハイマー型認知症と関連深いとされているのは、高血圧症・糖尿病・肥満、メタボリックシンドローム・脂質異常症などの生活習慣病です。これらによって、脳血管に障害がおきたり脳の機能自体が低下することで認知症が発症しやすいと言われています。
そのため、食生活や生活習慣を改善することにより、脳を健康な状態に保つことが認知症予防に効果的であると考えられます。
アルツハイマー型認知症予防はここからスタート!5つの対策
では具体的には何をしたらよいのでしょうか?予防と言っても難しいことをしないといけないというわけではありません。脳の状態を良好に保つためには、普段の食習慣・生活習慣を意識し変えることから始めましょう。
ここでは食事面を中心に、今すぐできる5つの対策をご紹介します。
対策法1:魚をよく食べましょう
まずは、サバ・イワシ・サーモン・ニシン・マグロなどの魚を多く食べるように心がけましょう。これらの魚には、血中コレステロールを下げる不飽和脂肪酸の一種DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。
またオメガ脂肪酸を含むナッツ・種子類(未加工のもの)も併せて食べるとさらに効果的です。
対策法2:抗酸化物質を多くとりましょう
緑黄色野菜・ベリー類・豆類など、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB、ポリフェノール、食物繊維を多く含む抗酸化作用の高い食材も、積極的に摂るとより効果的です。
対策法3:良質な油を使いましょう
また、油の種類にも気をつけて摂取したいですね。オススメは、アルツハイマー型認知症の原因と言われるアミロイドβの量を減らしてくれる「オレイン酸」を含むオリーブオイルです。また、ココナッツオイルもオススメです。脳のエネルギー源であるケトン体に返還させる「中鎖脂肪酸トリグリセリド」が含まれています。
対策法4:ビタミンB群を摂りましょう
ビタミンB群であるビタミンB6・ビタミンB12・ナイアシン・葉酸は、研究によってアルツハイマー病の進行を遅らせることが判明しています。これらは、カツオ・マグロ・レバー(牛・豚・鶏)やピーナッツ・あさり・枝豆などに多く含まれています。
ただし、食事だけで摂取するには量が足りないので、効果的に摂るためにはサプリメントを取り入れるのも一つです。
対策法5:生活習慣を見直しましょう
簡単なようで難しい、生活習慣の見直しにも取り組んでみましょう。具体的には、下記に注意することから始めてみるのがオススメです。
体を動かす
- ウォーキングなどの有酸素運動を取り入れましょう。
- ボランティアやサークル活動など、人と積極的に交流しましょう。
- 新聞や読書などを日々の生活に取り込みましょう。
十分な睡眠をとる
眠っている間に脳の老廃物が除去・排出されるため、6~8時間を目安に規則正しい睡眠をとりましょう。30分未満の昼寝もオススメです。
<まとめ>早めの予防が大切!認知症対策には生活習慣の改善を
アルツハイマー型認知症の予防には食生活を含む生活習慣が大きく関わっていて、毎日の習慣を少し変えるところから始められます。徐々に発症する認知症。「まだ若いから大丈夫」と安心するのではなく、将来のために、今からできることを少しずつ継続していくことが大切です。
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