ログイン 会員登録
おすすめ!

ワクチン副反応・後遺症治療ー『後遺症治療研究会』『コロワク治療ナビ』のご紹介

新型コロナ後遺症についての報道は時折目にする機会がある一方、新型コロナワクチン接種後の体調不良(ワクチン副反応・後遺症)に関してはあまりメディアで取り上げられることがありません。同時に、ワクチン副反応・後遺症治療を行う医療機関はまだまだ少ないのが現状です。

こうした状況を打破すべく、2022年3月に診療対応クリニックを検索できる『コロワク治療ナビ』、ワクチン副反応・後遺症治療について医師同士が定期的に討論を行う『後遺症治療研究会』を立ち上げました。

今回は『コロワク治療ナビ』『後遺症治療研究会』のご紹介と、治療対応クリニックから得たアンケート回答を取り上げながら、ワクチン副反応・後遺症で苦しむ人が適切な治療を受けられる状況を準備する重要性について、お伝えしたいと思います。

ワクチン副反応・後遺症治療の現状

新型コロナワクチン接種後の体調不良(以下「ワクチン副反応・後遺症」と記載する)が多数発生していますが、地域の病院を受診したとしても診察自体を拒否されるケースが少なくありません。

仮に診察を受けられたとして、様々な検査を受けたものの「何も異常はないし、治療法もない」と告げられ、他の医療機関でも同様の扱いを受けた方も多く見受けられます。

実際に、ワクチン副反応・後遺症に対して本格的な治療を行っているクリニックは非常に少なく、医師の間で系統的かつ継続的な情報共有や症例検討などの活動はほとんど行われていません。

そのためワクチン副反応・後遺症に苦しむ人々は、一般の病院で治療を断られ続けた挙句、ようやく数少ない診療対応のクリニックにたどり着き、順番待ちの長い列に並ぶことになるのです。

ワクチン副反応・後遺症に関する取り組み①「コロワク治療ナビ」

そのため、私たちはワクチン副反応・後遺症の診療に従事するクリニックをネット上で簡単に探すことができる検索サイト『コロワク治療ナビ』を開発し、20223月から運用を開始しました。

『コロワク治療ナビ』では、クリニックの所在地域や希望する治療内容などのキーワードを入力することで該当クリニック一覧が表示され、詳細な情報が閲覧可能です。2023年4月時点で全国70ほどの施設が登録されています。

ワクチン副反応・後遺症に関する取り組み②「後遺症治療研究会」

『コロワク治療ナビ』と並び、ワクチン副反応・後遺症の病態や治療法に関する医師間の学術的な情報共有の場として『後遺症治療研究会』も20223月に発足しました。診療を実施している、あるいは診療に関心のある医師100名以上が集まり、定期的なzoom討論の場を設けています。

ワクチン副反応・後遺症における病態の解明や治療法の確立を図り、全国各地で適正な治療が受けられる体制づくりを目指しております。

その結果、ワクチン副反応・後遺症の診療にあたる医師同士が治療法をはじめとする情報を共有することができ、治療レベルは少しずつ向上しています。

また、ワクチン副反応・後遺症の治療を求める方々にとっても、ご自身の住む地域や置かれた状態、希望の治療法に適合した医療機関を選ぶことが可能となりました。そして、医療機関への問い合わせ・予約および受診をしたことで症状が軽減した方も徐々に増えてきています。

1人でも多くの医師に知ってほしいこと

とはいえ『コロワク治療ナビ』では登録医療機関が0の県もあり、ワクチン副反応・後遺症の治療を受けたくても受けられない地域があるのが現状です。

実際に、該当地域在住の方からは「治療を受けられる医療機関が近くにないため、やむなく隣県の医療機関まで何時間もかけて受診しに行った」、「受診できずに自宅で鬱々と過ごし、病状がさらに悪化した」など、厳しい事例の報告が数多く寄せられています。

私たちはこうした悲惨な状況を打破するため、ワクチン副反応・後遺症の診療が可能な医療機関の数を大幅に増やし、全国津々浦々で適切な治療を気軽に受けられるような体制づくりを目指しています。

具体的には、2023年にかけて診療可能な医療機関を100軒以上に増やし、最終的には都道府県毎に診療の拠点となる医療機関を整備するための計画作りを進めております。

この計画を達成するには、1人でも多くの医師にワクチン副反応・後遺症に特徴的な症状や病態、各種治療法、そして『後遺症研究会』や『コロワク治療ナビ』の存在を知っていただく必要があります

すなわち、以下2点を周知する必要があると考えています。

  • ワクチン副反応・後遺症に関しては、医師の工夫や研究会での討論によって有効な治療法がいくつも見つかり、実際に改善する患者が続出していること
  • 診療を受けられる医療機関を登録し、患者自身が治療可能なクリニックを見つけやすくするのが重要であること

ワクチン副反応・後遺症治療現場の実態を示すアンケート結果

そのための重要な情報収集の一環として、ワクチン副反応・後遺症の治療に取り組む医療機関から診療現場の実態に関する情報を入手すべく、2022年10月にアンケート調査を実施し、36軒の医療機関より回答を得ることができました。その結果の概要を以下に示します。

具体的な治療法は?

後遺症診療にあたって日常的に取り組んでいる具体的な治療法に関しては、「漢方療法」が圧倒的に多数を占めています。これは漢方が保険適応となっている事情も関係しています。次いでイベルメクチン、その後にオーソモレキュラー栄養療法、グルタチオン点滴などが続きます。

症状が改善される割合

このような一連の治療によって「どのくらい症状が改善する事例が多いか」については「50~70%の改善」が最多で全体の1/3、次いで「70~80%」が2割強を占め、「50%以上」が合計で7割以上にのぼります。

つまり、治療の結果として、大部分の患者では症状が半分以下まで軽減しているのです。

患者の満足度

次に「治療を受けた患者の満足度」に関しては、「50~80%」が最多で4割近く、次いで「80%以上」がちょうど1/4を占めています。この両者で2/3近くにのぼり、大半の医療機関で「半数以上の患者が満足している」という現状が読み取れます。これは明確な治療法が確立されていない中、苦心しながらも後遺症診療に取り組んでいる医師にとっては大きな励みとなる調査結果といえるでしょう。

その他どのような疾患への応用が可能か

さて、これらの治療法が他に「どのような疾患分野にも効果が期待できるか」に関しては、「更年期障害・自律神経失調症」「うつ・不眠症などの精神疾患」を筆頭として「リウマチなど膠原病」「各種ガン・白血病などの造血器腫瘍」など、様々な慢性あるいは難治性疾患が並んでいます。

このように後遺症に対する各種治療法は、多くの難治性疾患や体調不良にも応用が利く、汎用性に優れた治療体系となり得る可能性が読み取れます。

また、ワクチン副反応・後遺症が沈静化した後、「上記の治療法を継続するか否か」に関しては「これまでと同様に継続」「レベルアップしつつ継続」が合わせて3/4を占める一方で、「中止する」という回答は皆無でした。

いずれの施設からも多少の温度差はあるものの「コロナ感染やワクチン副反応・後遺症が沈静化した後でも、中止せずに治療を継続する」といった積極的な姿勢が伝わってくる結果となりました。

ワクチン副反応・後遺症治療の先に

このようにワクチン副反応・後遺症治療は、患者にとって治療効果・満足度が高く、一方の医療機関にとっては治療の応用範囲および継続性の点で優れています。その結果、患者および医療機関の双方にとってメリットがあり、ひいては地域社会全体が大きな恩恵を受けることにもつながります。

ワクチン副反応・後遺症に関しては、どうしても「難しい」とか「治らない」などの印象を抱きがちです。しかし、症例や病態などを医師同士で情報共有し、討論の場を設けてブラッシュアップし続ければ治療法は自ずと導き出されること、治療効果や患者の満足度は決して低くないことが、今回のアンケート結果からも明らかになりました。

今後こうした「有志医師による切磋琢磨」によって、必ずやワクチン副反応・後遺症が克服される時が訪れると固く信じております。





<参考ウェブサイト>

・「コロワク治療ナビ」https://corowakunavi.com
・「全国有志医師の会」(後遺症研究会の運営母体)https://vmed.jp/

同じタグの記事を読む