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座らないでイワシを食べる【前編】

この記事の執筆者

デンタルスタジオ・ラグフォーム新百合ヶ丘

大学卒業後、高齢者医療と美容医療を平行して取り組むことで、加齢による顎顔面の機能・形態変化の若返りを主眼とした治療を行う様になる。

自己紹介

寒いのが苦手です。

座りがちな生活が疾患リスク、死亡リスクに悪影響を及ぼすことを示す文献は多くあります。そして、あらゆる側面において栄養素は重要な役割を担っています。今回はその中でも身体作りに欠かせない「タンパク質」に焦点を当て、私自身が実践しているタンパク質の摂取法についてご紹介したいと思います。

座ることをやめたきっかけ

以前に全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会主催のシニアフィットネストレーナーのスペシャリスト資格を取りに行った際の話ですが、会場となる教室には椅子がありませんでした。

全員が地べたに座って講義を受けるというスタイルで、普段参加する医療系の講習会や学会では絶対に目にしないような光景です。椅子がないのは参加者の死亡率を下げるため・・・ではなく、講義の合間に実技が入るので椅子や机があると邪魔になるからです。

私はここで講習内容だけでなく、もう1つ大きなことを学びました。参加者の半数はボディビルダーだったのですが、彼らは講義を聴きながら地べたでストレッチを始めたのです!何という合理性でしょう。

そう、地べたに座ると反射的にストレッチを始めるという習慣が自然に身についている彼らに私は大変な感銘を受けました。同時に「なんて無駄のない時間の使い方なのだろう」と、これまでの自分の行動を深く反省させられました。

講師の先生も参加者がストレッチを行いながら講義を聴くことを全く気にしておりません。素晴らしい世界だと心の中で叫びました。私の凝り固まった常識の殻が剥がれ落ちた瞬間です。

座りがちな生活は死亡リスクを高める

座りがちな生活は死亡率を上げるというお話をご存知でしょうか。米国抗加齢医学会のテキストを読んでいた時、克明にその事実が記載されていて何とも言えない説得力を感じました。そこで他の文献も探してみたところ、同様の説明を行っている文献が多数見つかりました。

これらの文献の要点をまとめますと、1日に6~8時間ほど座っていると糖尿病や心疾患等の慢性疾患の原因となり、9時間を超えると死亡率が上昇します。100万人以上の被験者から集めたデータなので信頼性も高いと言えます。補足すると、この時間は連続ではなく累計の時間になります。つまり、1日デスクワークをされている方から休日に家でくつろいでいる方まで幅広く当てはまります。

早速、私は家で座ることを止めました。今も立った状態でこの記事を書いています。(さすがに食事中に立って食べていると家族にも迷惑をかけるので、その時は座ることにしています)

さらに最近ではCOVID-19の影響でオンライン会議や講習会が増え、診療以外の時間は座らなくなりました。慣れてしまえば苦に感じることもなく、9時半から20時という長丁場のオンライン業務がある日も立ち仕事で臨んでおります。むしろ、これほど長い時間座り続けていたら腰が痛くなってしまうと思います。

ここまで来ると、診療も立って行いたくなります。そこで今度開設するクリニックでは立った状態で業務が行える診療室を作ろうと思い立ちました。そして念願叶い、そのようなクリニックを作ることができました。(他の勤務医の先生方に立ち仕事を強要するわけにはいきませんので、通常の診療室も設けています)

私の場合、立ち仕事の時間が増えると座る時間は1日2時間ほどになります。「少しの工夫で随分と生活習慣は変わるものだな」と改めて思った次第です。

本来、動物にとって一定の姿勢を保ち続けるのは自然な動作ではありません。私達は寝ている時ですら寝返りを打つことで体位を変えますよね。赤ちゃんだって転がったりして動き回ります。しかし、職場では身体にとって不自然な状態を強いられることがしばしばあります。

慢性疾患の原因の1つには、社会的に回避しづらい環境要因もあることが伺えます。

身体作りは永遠です

脳トレ・筋トレとは(程度の差はあれ)衣食住と同様、生涯の付き合いになるでしょう。そして、どちらにも共通して必要なのが栄養素です。とりわけタンパク質は糖質や脂質に比べて間食等で手軽に摂取するのに適した食材が少なく、日常生活では不足しやすいものです。

そのため、タンパク質は意識して摂取する必要があります。身体作りに必須なタンパク質ですが、摂らなさすぎも摂りすぎも良くありません。摂取不足は低栄養を招きますし、摂取過多になると場合によっては身体がアシドーシスになりガン促進のリスクが高まります。だからこそ、タンパク質を“人生のパートナー”と考え、相手を良く選び上手に付き合っていくことがとても大切だと思っております。

イワシ、時々サバ

これまで書いてきた記事の中でもいくつかのタンパク質についてご紹介しましたが、今日は私の主食となるタンパク質をご紹介したいと思います。元々肉が好きだったのですが、アシドーシスを予防したいということもあり、今ではアルカリ食品である魚を主にタンパク源として食べています。

以前の記事で「サバを食べる」と書きましたが、サバは外食時に食べます。サバと比べるとイワシを取り扱っているお店が少ないので外ではサバを食する機会が必然的に増えるものの、家ではイワシを食べることが圧倒的に多いです。

食材の見極め方

ちなみに私は血液検査を年に2回以上行い、そのデータから食事メニューや栄養素の摂取量を決めております。そのため、家族と同じ物は食べていません。持論ではありますが、家族といえど身体状況は一人ひとり異なるため、全て同じ食事にするのは望ましくないと考えています。

とはいえ、完全に分けるのも手間がかかりすぎて難しいものです。そんな時は家族全員にとって摂取しない方が良さそうなものは共通して避けるという試みが現実的かつ効果的な手法かと思います。

例えば魚を選ぶ場合、大型魚ですと生物濃縮が気になります。魚に含まれる重金属の過剰摂取は避けたいと考えております。養殖魚の場合であれば、抗生物質やホルモン剤の使用が気になるところです。

このような経緯を家族に説明し、積極的に摂るべきではない食材をやんわりと伝えています。私の主なタンパク源であるイワシは小魚なので、生物濃縮もなく安心して周りの人にも勧められます。しかし一方で小骨が多く食べ辛い印象もあってか、イワシは安価な割に敬遠されがちです。

後編では、具体的なイワシの食べ方についてお伝えいたします。





『座らないでイワシを食べる【後編】』は12/17(金)配信予定です。お楽しみに!